虎ノ門のオフィス

不動産会社の内装。賃貸オフィスゆえに床・壁・天井をいじらず、家具を中心に計画した。主空間は細長くも、入口から見通せる奥の大窓が全体に開放感と人を招く安心感をもたらしていたため、この眺望を引き込みつつ執務机の手元や社長室は見せない視覚的仕掛けを、集成材をずらして積んだ家具で設え、社員が羽を休める巣のような安らかな場を目指した。

特に会議スペースは「喫煙者の多いお客様が気軽に立ち寄れる"憩いの分煙空間"を兼ねて」との要望から入口脇に配置。街路樹を見通せる目線の高さのみ開け、その上下を垂れ壁とソファの背板で楕円形に囲み、機械類や活性炭天井の工夫と合わせてさりげなく分煙を達成しつつ、板のズレを塞ぐ水平面も本やグラスを置ける小棚として活用し、落ち着けるバーラウンジのように設えた。

  1. 敷地:東京都港区
  2. 用途:事務所
  3. 延床面積:122.35m²
  4. 竣工:2016.05
photo: Nacása & Partners Inc.
街路樹まで見通せるエントランス